🦴 骨粗鬆症|原因・検査・治療法をわかりやすく解説
骨粗鬆症は「骨がもろくなり骨折しやすくなる病気」です。当院では正確な検査と最新の治療で、骨折予防を重視した診療を行っています。
🔍 骨粗鬆症とは?
骨粗鬆症(こつそしょうしょう)は、骨密度が低下し、わずかな衝撃でも骨折しやすくなる病気です。高齢者、特に女性に多く見られ、背骨・大腿骨・手首などの骨折リスクが高くなります。
🧬 骨粗鬆症の主な原因
- 加齢(閉経後の女性に多い)
- カルシウムやビタミンDの不足
- 運動不足
- 喫煙・過度の飲酒
- ステロイドなど薬剤の長期使用
🧪 どんな検査を行うの?
骨粗鬆症の正確な診断と治療効果の判定には、腰椎と大腿骨の骨密度測定(DXA法)が必須です。
- DXA(腰椎・大腿骨の骨密度測定)
- 血液検査(骨代謝マーカー、カルシウム、ビタミンD濃度)
- FRAX(10年骨折リスク評価)
骨粗鬆症の正確な診断と治療効果の判定には、腰椎と大腿骨の骨密度測定(DXA法)が必須です。
特に、腰椎と大腿骨の骨密度(DXA法)は、骨粗鬆症の診断基準として信頼性が高く、ガイドラインでも推奨されています。治療薬の効果判定にもこの2部位が用いられます。一方で、前腕や手の骨密度(骨塩量)は変動が大きく、全身の骨折リスクや治療反応を反映しにくいため、診断や治療評価には一般的には不向きです。
💊 治療方針と薬の選び方
年齢、性別、骨折歴、骨密度、既往症、血液検査の結果、通院のしやすさに応じて薬剤を選択します。
📉 軽度〜中等度リスク
- SERM製剤(ラロキシフェンなど):閉経後10年以内
- カルシウムやビタミンDの補充
- 生活習慣の見直し(運動、食事、禁煙)
⚠️ 中等度〜重度リスクとは?
中等度リスクとは、骨密度がYAMで70%未満で骨折歴がない方、またはFRAXで骨折リスクが高いと判断された方を指します。
重度リスクは、すでに椎体や大腿骨の脆弱性骨折歴がある方や、骨密度が60%未満の方、複数骨折のある方を含みます。
🩺 プラリア・イベニティ・リクラストの使い分け(ガイドラインより)
● プラリア(デノスマブ)は、半年に1回皮下注射で強力に骨吸収を抑制する薬です。特に内服薬が継続困難な方、腎機能障害のある方にも適しています。
● イベニティ(ロモソズマブ)は、骨形成と骨吸収抑制の両作用を持ち、特に重度骨粗鬆症(骨折歴あり・骨密度60%未満)に適しています。使用は原則12ヶ月間に限定されます。
● リクラス(ゾレドロン酸)は年1回の点滴静注で骨吸収抑制効果が持続し、アドヒアランスが課題の方や、SERM・BPに抵抗性のある方にも有効です。
【選択の目安】
- 胃腸障害あり → プラリア
- 骨折歴あり・重度 → イベニティ
- 忘れやすい方・継続困難 → リクラス
🏥 当院のサポート体制
- 骨密度・血液検査による定期的な評価
- 薬剤の効果や副作用の確認
- 転倒予防のためのアドバイスと運動指導
❓ よくある質問(FAQ)
骨密度が少し低いだけでも治療は必要ですか?
骨折歴やFRAXでリスクが高ければ、YAMが70%以上でも治療が推奨されることがあります。
いつまで治療を続ける必要がありますか?
定期的な骨密度検査と医師の判断により、数年ごとに治療継続・中断を検討します。
女性だけが骨粗鬆症になりますか?
男性にも起こります。特に高齢者やステロイドを使っている方は要注意です。
どの薬が一番効果がありますか?
骨折の部位や患者様の生活状況によって最適な薬は異なります。医師と相談して選びましょう。
📌 まとめ:骨粗鬆症は予防と継続治療が大切です
骨粗鬆症は骨折による生活の質の低下を招く可能性があります。早期の診断と治療、継続的なケアが重要です。当院では最新のガイドラインに基づいた診療を提供しています。